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魂の世界からのメッセージ・その①~前世の物語

今年から、このブログにスピリチュアルなことも書こうと決心しました。スピリチュアルという言葉に抵抗を感じる人もいると思いますが、やはりこの言葉が最近ではすっかり浸透していてわかりやすいので、言葉にこだわらないことにします。個人的なことを書くのは躊躇もありましたが、もうこういう時代ですので。

この6年間、アレクサンダー・テクニークを通じて身体のことを学んできて、ますます人間という存在の果てしなさを実感しました。私たちの経験や信念、忘れていた記憶、深く閉じ込めてしまった思い、手放せない執着…忘れていても、隠していても、身体はこれらをどこかで必ず表現しています。

本来、人間は苦しみを無視して生きることは不可能で、苦しみを押し殺していると私たちの身体は生命活動を鈍らせていきます。ですので、自分の深い部分から目を背けたまま、自分の身体と向き合うことはできません。それでも、人間として生きる以上、自分自身を癒すのはひと筋縄ではいかないものです。

私は子供の頃から、この世の不思議な出来事に深い関心をもっていました。といっても霊感があるとか、目に見えないものが見えるとか、特別な能力をもっているわけではありません。そういう私にとって、この世で生きることはときに“ルールを知らないゲームの中にいるよう”に感じられます。

でも、私はこれまでに何人かのメッセンジャーと出会う機会に恵まれました。そういう方々との出会いは求めなくても予期しない形で訪れ、そのときの私にとって絶妙なタイミングで、必然的に起こるのです。

スージーのセッションを受けたのは2019年11月のことでした。カナダ人のスージーはアレクサンダー・テクニークの学校で通訳をつとめるいすゞさんの古くからの友人で、「魂のセッション」を行っているということで、私も会ってみることにしたのです。

「今日は何にフォーカスしてお話しますか?」と聞かれ、私は迷わず「父のことを知りたいです」と答えました。私の父は30年前に亡くなりましたが、私は父の死後もずっと長い間、父への悲しい思いがぬぐい切れず、父の苦しみを引きずっていました。

父はエンジニアで自営業を営んでいましたが、ある人との出会いから人生が転落し、最後には陥れられ、会社も財産も奪われてしまいました。私たち家族は家を失い、別々に暮らさざるを得なくなりました。その出来事から2年後、父は突然の心不全で亡くなってしまったのです。

この出来事は私に強烈なインパクトを残しました。父のことを思うと胸が押しつぶされるようで、呼吸をするだけでつらい年月が長く続きました。父はもういないのだから、済んだことを何度も考えても仕方ないと思いつつ、父の苦しそうな姿が頭に焼き付いて離れませんでした。

実はスージーの数年前に会ったメッセンジャーの方に、「お父さんのことにこれ以上こだわらないでください。お父さんは今、幸せですよ」と言っていただいたことがあります。私はそれをきっかけに、なんだか自分が許されたような気がして、20年来の重しから少し解放されていました。

スージーに「父のことを知りたい」と言えたのは、私にとってはもう一歩進んだステップだったのです。別の言い方をすれば、ようやく「父のことを知る勇気が出た」とも言えるかもしれません。今思えば、このセッションは父が本当に伝えたいことを知った最終章ともいえるものでした。

スージーはリーディングに、動物の絵が描かれたカードを使います。見えない世界のメッセージを私たちに伝えるために、カードをツールにインスピレーションを得るのです。私はカードをシャッフルし、父、そして家族それぞれのカードを引きました。父のカードは「カラス」でした。

「カラスはスピリットの世界からのメッセンジャーで、お父さんが何かをあなたに伝えたがっているように思える」とスージーは言いました。そして「お父さんを騙した人のカードも引いてみませんか?」と私に言ったのです。

そのカードは「イタチ」でした。イタチはずる賢さ、情報を伝達する、この場合はプロフェッショナルなスパイを象徴するとのことでした。遠い記憶ですが、確かに、父を騙した人は自分の利益ではなく、誰か他の人に操られていたという話を聞いたことがあります。

そしてスージーは“前世の物語”“カルマの法則”について話し始めたのです。父と父を騙した人は、輪廻転生において何度も一緒だったことがあるそうです。

「私に見えるのはメキシコで2人が一緒だったときの映像。2人は貧しく、薄汚く、家族の愛もなく、女性にも縁がなく、生きるために旅をし、行った先で盗みをし、酒を飲んでいる。イタチはずる賢く要領がよくて、カラスはイタチよりも若くて気が弱い。だからイタチはカラスを利用することばかり考えていたのね。ところがあるとき、喧嘩に巻き込まれて、カラスは誤ってイタチを殺してしまったの。それをきっかけに、カラスは本当に孤独になってしまったのよ。その後の人生はずっとずっと逃げ続けて、心が休まることはなかったの」

この話を聞いている間、なぜか私にはその情景がずっと浮かんでいました。父の心がそのまま伝わってくるようで、胸が締めつけられ、涙が止まりませんでした。それはまさに、父の死後ずっと感じ続けてきた感情でした。とりわけ強烈に感じたのは、父の果てしない孤独感です。

「お父さんは今世で、このカルマのために、何かを失うという経験をしなければいけなかったの。なぜなら前の人生では、何も失うものがなかったからなのよ」

父は私たち家族にとっては、無口で平凡な人のように見えていましたが、どこかやさぐれたところもあり、年金や保険を信用せず、蓄財という概念に欠けたところもありました。母は、父がなぜイタチのような人と付き合うようになったのかわからないと、よく言っていました。その人との一件がなければ、父はいたってまじめな、技術を持ったエンジニアだったのです。

「お父さんは今世では結婚して2人の子供をもって、満足してるわ。今は生きているとき以上にあなたを見守っているのよ。人はスピリットになると生きているとき以上に、誰かのためにフォーカスできるから」

ちなみに私のカードは「エルク」で、スタミナの象徴、歩みは遅くても前に進み続けて最後にはやり遂げてしまうという意味だそうです。私が父に長い時間こだわり続けてきたのも、何か意味があることのように思えます。

このセッションをすがすがしい気持ちで終えて、家に帰ってから、奇妙なことに気づきました。スージーはセッションの録画とカードを写真に撮ることをすすめてくれたのですが、よくよくカードを見てみると、カラスのカードとイタチのカードに描かれているアクセサリーがまったく一緒なのです。私も他の家族もみんなバラバラなのに、この2人のカードだけが一致しているのです。

いすゞさんに聞いてみると、「不思議よねぇ。普通は仲の良いパートナーとかに現れる現象なんだけど」と。どうやらスージーといすゞさんはあの場で気づいていたらしいのですが、私はそのときはまったく気づいていなかったのです。

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長くなってしまったのでこのつづきは次回「魂の世界からのメッセージ・その②~ツインソウル」で。

Fatima(大島ふみこ)

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